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起点はユーザーファーストーー酒井が想う本来あるべき転職支援サービスの在り方

2014年、創業間もないLiBに出会い、人と事業に魅力を感じジョインを決めた酒井。

前職の経験を活かし、女性向け転職エージェント「LiBzPARTNERS」の立ち上げを行い、法人支援の傍ら、“キャリアパートナー”としても、これまでに2,000人以上の女性のキャリア相談に乗ってきました。「ユーザーファーストで、本質的な転職支援サービスを追求したい」と言う酒井の想いを語ります。

事業づくりに大切な「人」の力に注目してみたい

僕がLiBを知ったのは、創業とほぼ同時期に、創業メンバーに出会ったのがきっかけです。
「志ある、魅力的なメンバーに惹かれたこと」「ゼロからの事業創りと組織創りができること」が理由で、LiBへのジョインを決めました。

僕には学生時代から、将来自分で事業を作りたいという思いがありました。
実家が家業を営んでいて、子どもの頃から自然に手伝いをしていたことも影響しているのかもしれません。

就職活動では、ビジネスはどのような仕組みで回っているのだろうか。
自分が将来、会社を経営するにあたりどんな事業が良いのだろうか。
それを働く中で見つけたいという思いを持っていました。

そして、様々な業界や人を知るためには、無形商材が良いのではないか。
経営資源の中で重要な「ヒト」に注目してみたい。
そのように考え、大学卒業後は転職支援サービスの会社に就職しました。

入社して6年間、広告営業担当として求人媒体を使って企業の採用活動の支援を行ったり、新規求人サイトや派遣事業の立ち上げなどを行ったりと、幅広い業務に携わってきました。

新しいものを創り、価値提供を産み出す大変さと楽しさを感じる経験ができたのと同時に、ヒトの力で会社をより良くできることを実感した日々でした。

一方で、東証一部上場企業という土台がある上での事業立ち上げでもあったので、本当の意味でゼロからの立ち上げに携わってみたいと思っていました。

そういった想いとLiBの事業が合致し、キャリア女性向け転職支援サービスを展開するLiBにジョインを決めました。

求職者(女性)の「モヤモヤ」の解決から一緒に伴走する

これまで約5年間、2,000名以上の女性の相談に乗ってきたなかでわかったことは、
LiBに相談に来られる女性の多くは、現状に不安や不満があるものの、
その不安の正体が分からない「モヤモヤ」という感情を抱えていること。
その「モヤモヤ」を転職という手段によって解決したいと考えている方がほとんどであるということです。

1回目の面談では、その「モヤモヤ」の正体は何かを一緒に明らかにするところからはじまります。
「モヤモヤ」の正体が明らかになったとき、それを解決する解決策の手段が、「転職」だと明確に認識して初めてキャリア相談がスタートします。

もちろん場合によっては、解決策が「転職」ではないケースも出てくるので、その際は「転職しないほうが良い」とはっきりとお伝えしています。

通常、大手の転職エージェントでは、1回目の面談で求人紹介までします。
一度にたくさんの求人を紹介して、求人ありきで話を進めていく場合がどうしても多いですが、
僕の場合、最初の面談では求人を紹介しません。
むしろ「モヤモヤの正体」がまだ定かではなかったり、「転職の軸」が定まっていないので、求人を紹介できないのです。

そして求職者の女性と、一緒に「転職の軸」を整理し、言語化していくなかで、その方が「ハッ」とするタイミングがあります。
必要であれば幼少期からの行動を振り返ってもらうのですが、その際に自身の大切にしている価値観や、どんなことに喜び・やりがいを感じるかについて、気づく瞬間があるんです。

正直、システムでマッチングした求人の紹介は誰にでもできます。

ですが、より良い未来に進むために、その方の「価値観」や「転職の軸」を具体的に言語化していくことは、誰にでもできることではなく、伴走者であるキャリアパートナーの役割であり、価値であると思っています。

それは、難しさでもあり、大きなやりがいです。

ユーザーファーストであり、本質的な転職支援サービスを追求したいという想い

LiBでは経営指針の一つとして、思考の起点を「ユーザーファースト(求職者視点)」と定義しています。

転職支援サービス、特に人材紹介事業は企業から成果報酬としてお金を頂くビジネスモデルになっているため、どうしても思考の起点が「企業」になりがちです。

結果として、いかに早く、自社の保有している企業求人に成約させるかという力学が働きます。

大手企業になればなるほど、生産性を重視しすぎて、工場のように機械化していきます。
最終的には無理なクロージングがされ、「入社後のミスマッチ」につながります。

僕はそういった転職支援サービスの「介在悪」となっている部分をどうにかしたいという想いと、
自社、自分だけはユーザーファーストであり、本質的なサービスを提供したいと思って、日々求職者と向き合っています。

先ほどお話した、求職者のモヤモヤ解決、価値観や転職軸を言語化していくことにも時間を使いますが、その上で、言語化された転職軸に対して、どんな求人がマッチするのか、自分が納得感を持ってご案内するためにも、求人検索にもかなりの時間を使っています。

結果として、書類選考通過率も高い歩留まりが保てているのですが、「価値観合致」という観点で企業から検索していくこともありますし、場合によっては、自社で保有していない求人を他転職サイトに見に行くこともあります。

最近では、リファラルのみで採用している企業、ポジションもありますので、その際には自身で直接応募することもオススメしています。

また、大前提「クロージング」はしません。
「情報の整理」を一緒にするだけです。どの方も「転職の軸」が明確に定まっている状態で選考に進まれるので、最終的には、自分で意思決定をされてきます。
求職者が決めた決断を応援し、背中を押してあげることが最後の役割です。

僕自身が企業と求職者の間に介在することで「介在悪」になってしまうことは本質的ではないと思っているので、常に求職者にとって、ベストな選択を取れるようにしています。

当然、ご支援した方が当社進捗以外で、意思決定されることもあります。
それでも、次回転職を考えるときに、相談のご連絡をいち早く頂けますし、
キャリアで悩んでいるご友人を紹介頂くことも多いのですが、
その方にとって良い価値提供ができた証明であると思うので、それで良いと思っています。

次のステップに巣立っていく求職者の表情を忘れない

キャリアパートナーとして関わった方々のことは、一人ひとり覚えています。
特に印象に残っている女性の事例をお話します。

20代前半の女性のエピソードです。
いろいろな事情があり、1社目を早期で離職されました。
私に相談をしてくださった時は、「次の仕事を探そうといくつかの大手エージェントに登録しそこで何社か受けたものの、前職での実績がなかったこともあり、相手にされず、どこも受からなかった」と伝えてくれました。
それでも彼女は諦めずに、縁があってLiBを知ってくれ、勇気を出して連絡をくれました。

”もう一度頑張ろうとしている彼女を応援したい”、そう強く思いました。

それから一緒に、
これからどのようありたいのか(WILL)
自分の得意なことは何か(CAN)
ありたい姿に近づくためにどんなことを得る必要があるか(MUST)
の、WILL/CAN/MUSTを丁寧に言語化していきました。

面接対策も徹底的に何度も行いました。結果的に、自信を持って面接に臨むことができ、本人が一番良いと思った企業様から内定をもらえました。

本当に嬉しかったですね。

僕自身、まるで親鳥になったかのような気分でした。
次のステップに巣立っていく求職者の表情は忘れられません。
3年経った今でも、全社表彰を受けたこと、今頑張って取り組んでいることなど、事あるごとに連絡をくれます。

彼女が頑張って掴み取った人生に、少しでも関われたことを本当に嬉しく思っています。

求職者のキャリア、人生をエンパワーメントしていきたい

有り難いことに、これまで相談に乗らせていただいた方々から、
「酒井さんに友人の相談にも乗ってほしい」と、毎月4、5人のペースで友人・知人の方を紹介していただきます。

最近では、個人がお金を支払う個人課金型のカウンセリングサービスが増えてきています。
個人課金モデルなら、「とにかく転職させる」という力学が働かないため、個人に寄り添えるサービスになるからです。
一方で「いざ転職」となったときに、個人課金型のサービスは、求人紹介ができません。求人紹介は結局、転職支援サービスを頼ることになるのです。

僕は、上記のどちらかに偏るのではなく、「カウンセリングにおける悩みの解決」 と「求人紹介からの転職支援」の両方が求職者に対して価値提供できる人材でありたいと思いますし、それが本来あるべき転職支援サービスの在り方だと考えています。

経営資源の中でも重要な「ヒト」をもっと知りたいと思い、人材業界に進んで、もう12年が経ちます。
会社を良くするのも、不安を感じている人の背中を押せるのも、やっぱり人だと実感しています。

今後もユーザーファーストで、多くの求職者のキャリア、そして人生をエンパワーメントしていけるキャリアのプロとして、本質的なサービスを追求していきたいと思います。

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