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未経験の連続!精神と時の部屋のような3年間
ー 3年間で、インサイドセールス、人事、フィールドセールス、転職エージェント…と、たくさんの職種をご経験されていますね。振り返ってみていかがですか?
はい、だいぶ濃密でしたね。もう10年分ぐらいの経験をしたような…まさに「精神と時の部屋」のような3年間でした(笑)。
まずインサイドセールスは、ミュージシャンから転身し、全くの未経験でビジネスの世界に飛び込んだ私にとっては最適なポジションだったと思います。1日に何十件という顧客接点を持ち、場数を踏みながら、人材業界の全体像や自社のポジションを理解していくことができました。
その次は人事です。インサイドセールスにやっと慣れてきた頃だったので、青天の霹靂でした。主なミッションは新卒採用。自分自身、就職活動をしたことがなかったので全く未知の世界でしたが、社長からの期待がこめられたアサインだと知り、嬉しくてやる気に満ちていましたね。
難しかったのは、「社長と同じレベルで会社の魅力を語る」ということ。小手先のサービス説明だけでは通用しないので、いかに社長・松本洋介と同じ温度感になれるかをずっと意識していました。やりがいを感じたのは、学生一人ひとりと交流して、思いが届いたとき。将来に思い悩む姿に、ミュージシャンから転身するときの自分の姿が重なったりして、等身大で交流できたんだと思います。今でもSNSで繋がってくれている方もいるぐらいです。
ー その後に、今度はフィールドセールスという形でまた営業職に戻られたんですね。
そうです。会社の転換期が訪れて、採用活動を一時停止することになったのです。採用の仕事をやっと理解して、「来期は戦略立案にチャレンジしよう」とか、「採用広報もやってみよう」とか、自分なりに新しい目標を描いていたので…正直に言うと悔しかったですね。でも、その意思決定を告げなければいけない社長はもっと辛いんだろうなと思い、頭を切り替えて、自分にできることを頑張ろうと決めました。
しばらくは内定者のフォロー等をやりつつ、2020年4月からは、新卒メンバーと一緒に営業活動を頑張ることに。不思議な感じですよね(笑)。この時の経験は、自分の中での1つの転換期になっています。というのも、人事の仕事が大した成果も出せずに終わったことが自分の中で引っかかっていて。だから、ここでまたまっすぐ頑張って、営業としてちゃんと結果を出そうと心に決めていたんですよね。
努力が実り、半期の表彰では、ベストセールス賞をいただくことができました。どんなアドバイスも素直に受け入れ、ああだこうだ言わず何でも挑戦してみる…という、「未経験ならでは」の姿勢を武器にした結果だと思っています。目標に対して絶対に諦めず、周囲の優秀なメンバーに何度も壁打ちに付き合ってもらい、トライ&エラーを繰り返しました。入社当時、理解ができなかったビジネス用語のひとつに「高速でPDCAを回す」というのがあったんですが、「こういうことか!」と体感的に学んだ気がしています(笑)。
企業と個人の「新しい出会い方のカタチ」をつくる
ー そして現在は、ハイクラスの転職支援サービス「LIBZ 幹部ドラフト」で、エグゼクティブコンサルタントとして活躍中ですね。
はい。実はベストセールス賞をいただいた後、少し悩んでいた時期があって。自分は、「何をやるか」より「誰とやるか」を大事にしてきたのですが、あまりにも「何を」が無いまま突っ走ってきてしまったなぁ…と考えていたんです。自分はこのまま法人営業として頑張りたいのか?キャリアに悩む個人様のことは知らなくてよいのか?とモヤモヤしている時に、現在の上司である別宮から声をかけていただき、2021年の4月に異動しました。
ー 「LIBZ 幹部ドラフト」はどのようなサービスなのでしょうか?
スタートアップやITベンチャーの経営に関わるコアポジションの転職を、従来の人材紹介とは異なるスタイルで支援するサービスです。 求職者の方は、企業の経営者と、リアルな経営課題についてディスカッションしながら、その課題解決のためにご自身がどう貢献できそうかを考えることができます。ネット上に公開されている求人情報だけでは分からないような、クリティカルな情報を知った上で検討できる、というわけです。
ー なるほど。個人と企業の「出会い方」に新しさがありますね。なぜそういったサービスを今、LiBが手がけているのでしょうか?
理由はいろいろありますが、ひとつ確実に言えることは、LiBが実現したい社会に少しでも近づけるためですかね。
LiBは2022年2月にリブランディングを実施し、「個人と企業のワークシフトを支援する」という事業テーマを掲げました。これまではキャリア女性の転職支援を通してフェアな社会の実現を目指していましたが、やはり女性個人のキャリア支援だけでは、できることにどうしても限りがあるんですよね。女性の社会進出には男性の家庭進出が不可欠だし、そもそも働く環境そのものがアップデートされないと意味がないわけです。
ですから、時代の変化に適応した柔軟な考え方を持つ人、キャリアや生き方の新しい価値観にフィットできる人こそ、企業の意思決定層に入ってもらうことが大事です。そのご紹介の方法は従来の人材紹介のスキームでは限界があるので、新しい「出会い方」を開発し、世界観に共感していただいた企業様にβ版としてサービス提供しています。
ー 今まさにサービスを開発中ということですね。具体的に、どんな特徴がありますか?
最も大きな特徴は、人材紹介特有の「ブラックボックス感」を解消していることですね。 まだ知名度の低いスタートアップ企業の場合、どうしても大手・有名企業に比べると、候補者の紹介が待てど暮らせどなかなか来ない…ということがよくあります。だからと言って、ダイレクトリクルーティングは、スカウト工数等の手間がかかって費用対効果が悪い。でも「LIBZ 幹部ドラフト」の場合は、掲載されている候補者情報を見た経営者が、負荷なくワンクリックで「立候補」というアプローチができます。コンサルタントは個人側に意思確認をして、出会いにつなげます。またその候補者のアプローチ状況なども見えるという点で、かなり透明度が高い構造になっています。
求職者様側のメリットとしては、先ほど申し上げたように、企業の「経営課題」についてディスカッションし、本当に今のフェーズで今の自分がジョインするべきなのか?の見極めが可能という点です。求人やホームページ、通常のエージェントの多くは企業の良いところしか語ってくれません。そして企業優位に事が運んでいきます。そうではなく、幹部ドラフトを通じて、企業とよりフェアな関係で自分の活躍の場を選ぶ、という新しい転職のカタチになればよいなと思っています。
ー 印象に残っているご支援事例はありますか?
はい!大手企業1社経験の、全社表彰もされている非常に優秀な男性の転職エピソードがあります。その方は、「LIBZ 幹部ドラフト」を通じて企業のキーパーソンと直接話せることに非常に価値を感じてくださりました。
転職で最も大事にしたかったポイントは、「お子さまとの時間をもっと大事にしたい」ということ。お子さまはまだ小さく、最も成長を感じられる時期に、仕事で忙殺されていることに違和感を感じたそうです。ただ、そのような要望が受け入れられるのか、ともすると仕事をやる気がないと思われてしまうのではないか…と不安に感じていらっしゃいました。
LiBが実現したい世界は、性差なく誰もが自分らしく活躍できる社会です。私はすかさず、「今はもう、どちらかを諦める時代ではありません。あなたが望む働き方で、より良いキャリアを築ける道は絶対にあります」ということをお話しさせていただきました。結果、子育て世代に理解のある急成長中の教育系ベンチャーに、社長直下のコアポジションでジョイン。入社後すぐに事業成長に大きな影響を与えるような活躍をしているそうで、嬉しかったですね。
ー まさに「男性の家庭進出」ですね。
そうですね。時代の変化でそういったニーズも増えているし、それを口に出しやすくなったのでは…という感覚もあります。意思決定の場にそういう方が入ることで多様性が生まれ、変化に強い組織になっていくので、個人も企業もWin-Winだと思いますね。
あとは、社会的地位が高い方やハイキャリアの方でも、意外と抱えている悩みって人間みんな一緒なんだな、というのも新たな気づきでしたね。これは、あのまま法人営業だけをやっていたら知ることができなかったと思います。
自分自身が挑戦する「ワークシフト」
ー LiBはリブランディングを経て、「ワークシフト」というテーマを掲げましたが、日々顧客と接する中で、何か思うところはありますか?
LiBは今、採用やキャリア支援をメインとしているので、事業としては「時間と場所の制約の撤廃」というHowに注力していますが、本当に世の中を変えていくためには、その根底にある価値観そのものをシフトさせることが大事だと思っています。
従来の価値観で頭が固くなってしまうと、個人も企業も、ベストな選択肢に出会うのが難しいと思います。働く環境のアップデートから始まり、社会全体の仕事に対する価値観がどんどんアップデートされていくといいなと思っています。
ー 田島さんご自身は、これから挑戦したいことはありますか?
自分にしかできない「ワークシフト」ということで挑戦したいテーマは、「芸能人のセカンドキャリア支援」です。自分の価値観に縛られていると出会えない選択肢を提案して、その人の可能性を広げるというスキームは、ビジネスマンでも芸能人でも、根本は一緒です。
これはLiBに入社した時からずっと頭の中にあり、つい先日やっと企画書に落とし込んでみました。上司や同僚に「やりたいと思っているなら一度企画書という形にして、フィードバックをもらってみたら?」と背中を押してもらって。粗削りだったにもかかわらず経営陣の皆さんが喜んで受け止めてくださり、愛のあるフィードバックをたくさんいただいて、勉強になりました。やっぱりアウトプットして客観的な意見をもらうと、視野が広がりますね。
こんな人と働きたい
ー 「LIBZ 幹部ドラフト」のチームでは、新たなメンバーを積極採用中ですね。どんな人と一緒に働きたいですか?
いちばんは、「仕事を楽しんでいる人」ですね。これからの時代、仕事とプライベートの境目がどんどんなくなっていくと思いますが、どちらも目一杯自分らしく楽しんでいる人と一緒に頑張るのが好きです。
私は、どんな状況でも楽しめるかどうかは自分次第だと思っていて。ビジネスの世界に飛び込んだときも、ミュージシャン時代と同じように楽しむんだ!と自分自身に約束したんです。仕事の本質は、「社会に対してどう関わっていきたいか」「どのように価値を提供していくか」だと思っていますが、それは音楽も、ビジネスも、プロダクトも、根底にあるものは同じです。だから、自分が楽しめることやワクワクできることを自分自身がちゃんとキャッチして、日々の仕事を楽しむようにしています。新たに仲間になってくれる人もそんな風に、何でも楽しめる人だとうれしいですね。
田島さんってこんな人!
★最近いちばん嬉しかったことは?
3か月前に入社し、私が教育担当をしているメンバーの小野が、最速の立ち上がりでエース級の活躍をされていること。
★仕事で煮詰まったときのリフレッシュ方法は?
肉を食べながらクラフトビールを飲むと、一瞬でリフレッシュできます!
★田島さんが思う「LiBあるある」を教えて下さい!
利他的で熱い思いを持った人たちばかりで、本当に気持ちの良いコミュニケーションが取れること。 「あるある」というより、会社の魅力ですね!(笑)
★田島さんにとっての自分らしい仕事のカタチとは?
「自分にしかできないこと、自分が心からやりたいと思うこと」 そんなの理想だよ…と思われた方、ぜひ私のnoteもご覧ください!
【採用募集】
LiBでは、エグゼクティブコンサルタントを募集しています! 以下より、お気軽にお問い合わせください。
エグゼクティブコンサルタント 兼 サービス開発 https://herp.careers/v1/libcorp/eEPmKgsuA7PL
インタビュー:岡田 麻未(株式会社LiB)
ライティング:高嶋 朝子(株式会社LiB) WEBメディアや広告の制作ディレクション、イベントプロモーションなどの仕事をしながら、プライベートでは結婚・出産を経験。2017年、自身のライフイベント経験を活かせる事業テーマに向き合うため、LiBにジョイン。リモートやフレックスを活用して二児の子育てをしながら、コンテンツクリエイティブの企画制作、ライティングを担当。